ブランドアイデンティティを考えてみる
「伝えることの難しさ・・・」の続きの記事となります。
3月末に税理士さんとお会いするにあたり、自分のやりたい事業について明確に伝えることが必要だと思い、事業の伝え方を模索していました。
しかし、自分なりにまとめてもうまくまとまらず行き詰まりました。そういうときに私は、解決するためにとる行動パターンがありますので、今回もそれに乗っかり解決を目指しています。
3.本を読み、情報が問題解決に使えそうか考える
経済系の本はどうしても専門用語が出てきます。STPやPEST分析といった私にとって馴染みのない言葉です。そういう単語が出てくると、読み進める気持ちにダメージを受けます。ですが、まずは一通り読んでみて自分の求めるものかを判断していきます。幸い、手にした本「ブランディングの教科書」は、素人の私でもわかりやすいように書いてくださってあり、専門用語が出てきても後で説明があったりとなんとか読むことができました。
内容は、私のような個人で商売をしたいという人間に向けてというより、企業のマーケティング担当者などをターゲットにしている印象を受けました。ですから、なかなか今の私にはイメージしにくい部分もありました。しかし、規模に関わらず商売は商売です。商売を行う上で大切にしなくてはいけない要素を学ぶことができました。もちろんそういった情報は私の抱える問題解決に役立ちそうだと判断できました。
本から学んだことで特に重要と思ったことについてご紹介したいと思います。
【ブランドアイデンティティ】という言葉です。経済に携わっている方や商売をされている方であれば、おそらく基本中の基本の言葉なのだと思います。ですが、私にとってはそれですら新鮮に感じました。
ブランドアイデンティティとは、「生活者とブランドの両方が望む社会やライフスタイルの実現に向けて、そのブランドが守るべき一貫した姿勢」と記されていました。私がやりたい事業はこの定義が曖昧だと気が付いたのです。ブランドアイデンティティは事業にとって核となるものです。その核を中心にサービスを提供させていただくことで、私(ブランド)が届けたい思いをサービスに乗せることができるのだと思います。このブランドアイデンティティが定まっていないから、伝えたいことがまとまらないと気が付きました。
最初はブランドというと、自分の事業には関係ないように思えました。しかし、本を読んでみてその考えは変わりました。
仮に、私にどんなに仕事への熱い思いがあっても、どんなに素晴らしい技術があっても、どんなに魅力的な経験があっても、相手に届かなくては意味がありません。ブランドは、そのような伝えたいことを相手に届けることを助けてくれるのだと思います。
「自分はこんなに素晴らしいサービスが提供できるので、その価値を理解してサービスを受けに来てください。」
こんなことを言って、サービスを受けに来てくださるのでしょうか。私はそう思えません。自分本位な発言で相手(お客様)に委ねすぎています。相手の立場に立っているとは思えません。・・・が、実際はこうなっていたのだと思います。自分の思い、やりたいことばかりに目が向き、「お客様と私が望む」ものではなくなっていたのです。
問題点が見えてきましたので、色々やることはあるのでしょうが、まずはブランドアイデンティティを確立することにしようと思います。
4.自分の問題解決に得た情報を使ってみる
ブランドアイデンティティを確立するためにどのように取り組んだか、その一部をご紹介したいと思います。
ブランドアイデンティティは「生活者とブランドの両方が望む社会やライフスタイルの実現に向けて、そのブランドが守るべき一貫した姿勢」ですから、まずは生活者の望むものを知る必要があります。
生活者の望むもの=生活者のニーズですが、これについては比較的イメージがしやすかったように思います。普段から仕事で関わっている方々が何を望まれているかを考えるようにしました。考えると言いつつ、病院でのリハビリ業務やトレーナー活動における選手のケアなどではダイレクトにニーズが伝わってくることが多いので、経験していることを表現する作業となりました。
ブランドの望むの=ブランドのニーズですが、これは生活者のニーズに対してブランド側がどのように解決したいか、ということだと理解しました。単に生活者のニーズに答えるだけでは、ブランド側の思いがなくなりますので、あくまでブランドのニーズであることを意識して考えてみました。
これにより生活者とブランドの望むものが見えてきます。しかし、これだけでは足りません。なぜなら、私が考えられる生活者のニーズは、どんな人でも想像がつくものだからです。ですから、ブランド側のニーズもどんな人でも思いつくものとなる可能性が高いのです。それでは、私が皆さんにお届けしたいことが伝えられないと思います。
そこで、本で【インサイト】という言葉を学びましたので、使ってみることにしました。【インサイト】とは、生活者が気付いていない「動機に結びつく新たな視点」。マーケティング担当者自身が洞察し、見抜くべきもの。と記されていました。つまり、普段耳にしているニーズはすでに生活者が気付いているもので、新たな視点でニーズを見つけることも必要になるわけです。
言葉にすると簡単に見えますが、これに苦労しました。なぜなら私自身も生活者であり、私自身がすでに気付いている範囲はインサイトと言えないためです。ひらめきというか、そういった新たな気付きが必要でした。
本にはインサイトに必要な考え方も載っていましたので、そういった情報を駆使しいろんな視点で考える努力をしてみました。しかし、なかなかうまくいきませんでした。そのような中で、インサイトに辿り着いた(辿り着いた気でいるだけかもしれませんが・・・)きっかけがありました。
それはとある患者さんとのやり取りでした。2年ほど前のことだったと思います。インサイトを探る中で過去の経験を振り返っていてところでそのやり取りを思い出しました。具体的なことは省きますが、自分の経験が助けになりました。
当時はなんとなく過ぎていった経験ですが、違う視点で振り返ってみると重要な発見に繋がることを学びました。ただ、多くの方と関わらさせていただているの中で、2年ほど前の僅かな出来事が記憶に残っている時点でどこかで重要なことと思っていたのかもしれません。
インサイトも言わば生活者の隠れたニーズですから、それに対してブランドのニーズを考えていきました。
顕在化した生活者のニーズと潜在化したニーズに対してブランドのニーズを合わせることで、ブランドアイデンティティを確立することをしていきました。
現在、私の中で納得できる【ブランドアイデンティティ】を作り上げることができました。ただ、これは簡単に変えることができないものだと思います。ブランドアイデンティティの変更は一貫性の変更です。それまでの一貫性では新たな一貫性は保てなくなってしまうと思います。つまり、ロゴマーク、内装、サービス内容などあらゆるものの調整が必要です。開業してからそんなことに時間やお金を使っている余裕はないと思います。
開業までまだ時間はありますので、納得はできましたが修正の余地はないか検討していきたいと思います。
このブランドアイデンティティを軸に、伝えたいことをまとめてみたいと思います。今は、問題解決の糸口が見えてなんとなくスッキリした気分です。少し休んでまた準備を進めたいと思います。
開店が近づきこのホームページも完成した時に、私がどのような【ブランドアイデンティティ】にしたのか伝わればよいなと思います。
カラダのメンテ
住所:長野県松本市蟻ケ崎4-9-5 MKビル2F東
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