冬季競技ナショナルチーム帯同記録 2021-2022シーズン(4)
今回の合宿では、今シーズンより初めてチームに入る新しいトレーナーさんと帯同させていただく機会をいただきました。
スポーツ現場では、このようなトレーナー間の新しい繋がりが持てることもよいところと感じます。今回はそのことについてお書きしようと思います。
トレーナーの役割分担
帯同させていただいているナショナルチームでは、基本的に2人のトレーナーが配置されています。その2人のトレーナーはそれぞれ別の役割を持っています。
私のような理学療法士系のトレーナーは、故障者に対する治療戦略を立てたり、関節の動きを出してカラダの動きをスムーズにする事(チーム内では「動き出し」と呼んでいます)をします。(以下、PT系トレーナーと表現します)
そういった理学療法士系のトレーナーと組むのが、鍼灸・あん摩マッサージ指圧師系のトレーナーさんです。トレーニングでパンパンになったカラダを緩めたり、ケガにより痛めた部位へ対処したりします。(以下、マッサー系トレーナーと表現します)
つまり理学療法士系トレーナーはカラダの動き・メカニズム関すること、鍼灸・あん摩マッサージ指圧師系トレーナーはカラダのリカバリーケアに関することが役割になっています。
選手は自分の状態やスケジュールによってトレーナーを選択しています。
自分ができることを共有する
役割の違いがありますので、トレーナー同士もそれがどのように違うのかを知っておく必要があります。
また、同じトレーナーでも得意とするところや手技などが完全に同じではないので、各トレーナーの特徴を互いに把握しておくことも重要です。
トレーナーがお互いのことを理解していると、他トレーナーが選手に対してどのようなアプローチをするのかがイメージしやすくなります。それにより、より選手にあったサポートをしやすくなります。
たとえば腰痛の選手がいたとして、私が痛みの改善を狙って腰と関係する股関節の動きを改善し(動き出し)間接的なアプローチを試みたとします。
アプローチ後の反応を見て、それだけでは不十分で痛めた腰にダイレクトなアプローチも試してみた方がよいと思った際に、それが得意なマッサー系トレーナーさんにもみてもらおうと提案します。
マッサー系トレーナーさんは私が、何をしたかをわかった上で(もちろん直接何をしたかも共有しますが)アプローチをしてくれます。つまり、股関節の動きは改善されているということを前提で次の対応をしてくれるということです。
これにより、互いの専門技術を生かして、選手に無駄なくアプローチすることができます。もちろん実際の現場ではこのようにうまくいかないこともたくさんありますが、トレーナー間でそのように対応していくという心構えはとても重要なことです。
チームのために情報をしっかり共有することが当たり前になると思いますので。
トレーナー同士の技術をどう共有するか
実際にトレーナーが何をできるか知るためには、そのトレーナーの手技を受けることが一番と思います。
どういった流れ、コンセプト、手の使い方でアプローチするのかが体感できます。
そして、これが自分にとってとんでもなく勉強になります。自分が受け手になった場合は、こういう手の入れ方があるんだとか、自分が苦手と感じている場所に対してこんな方法があるんだとか、たくさん情報を得ることができます。
逆に自分がやる場合には、受け手のトレーナーさんがそこは何を狙っているかとか、そこはどういう手の入れ方をしているかとか、様々な質問をしてくださいます。それをお伝えする作業が自分の頭の中をまとめたり、自分の行動を口に出すことで新たな気付きが生まれます。
また、受けた感想もダイレクトにもらえるのが良い点です。ここは痛かったとか、こんな方法もあるとか、同業者ならではの視点で評価してもらえるのは貴重です。
ふだんからそういった情報のアップデートを求めて、街のマッサージ、リラクゼーション店等に伺うことがありますが、さすがにそこでは上のような質問ができません。
職場でも同僚や後輩と互いにカラダを使って勉強しますが、カテゴリーとしては同じなので、マッサー系トレーナーさんのフィードバックは新鮮です。(もちろん職場での勉強も有意義ですよ。)
帯同中、チームのオフ日などは比較的時間がとれることがありますので、そういった時はトレーナー間での勉強会をしています。
今回、はじめてご一緒したトレーナーさんも積極的に勉強しようと行動してくださり、改めて自分もそういう気持ちを持たなくてはと感じました。
カラダのメンテ
住所:長野県松本市蟻ケ崎4-9-5 MKビル2F東
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