冬季競技ナショナルチーム帯同記録 2021-2022シーズン(8)

query_builder 2021/08/20
トレーナー活動記録
画像1395
画像1395

 

 オリンピック選考を兼ねた大会まであと1ヶ月ほどとなりました。

 このような状況で、コンディション調整がうまくいっていないと思われる選手は焦りや不安を感じていることが考えられます。

 実際に、今回対応した選手の中にそういった選手が見受けられました。
 その選手への対応で学んだことがありました。

 今回の対応をまとめ、振り返りたいと思います。

気付き

 対応した選手(A選手)は、故障を引きずっており、思うようなトレーニングができていない状態でした。

 私はA選手がそういった状態への焦りや不安といった感情から、トレーニングに集中できなくなっているように感じました。

 A選手とケアをしながら会話していると、

「コーチやトレーナーと話していると、その人が求めている答えを言わないと納得してもらえないから、話す意味がないように感じる」

 という言葉がありました。



 私はその言葉に息を呑みました。自分に当てはめて考えてみたためです。


 私はスポーツに関わる上で、パフォーマンスをあげる責任は本人にあると考えています。
 コーチ・トレーナーなど周りのスタッフは、本人の責任を果たせるようにその支援をすることが重要で、周りのスタッフにとってはそれが各人の責任と思っています。

 そう思っていましたが、A選手の言葉で自分自身にもそういう傾向はあるのではと思いました。
 知らずに自分でいいと思う方向に相手を導いてはいないかと不安になりました。

 選手の考えを本当に重視できているか、もう一度考えてみることにしました。

選手の考えを支援する

 A選手のパフォーマンス向上への考えを聞き、その中で選手が悩んでいることや考える材料が不足していることを私自身の目で判断し、私の考えることや思うことを伝えて選手の考えを支援するように意識しました。

 そういったコミュニケーションの中で、選手がずっと修正したいと思っていたこと(カラダの使い方など)のうち、パフォーマンス向上を目的とした場合には修正するのではなく、「それをどう使うか」と視点を変えて考えることができました。

 また、新たな視点の中でコーチやトレーナーなどのスタッフに何を支援してもらうかなど、私にとって前向きな話ができました。

 今回のA選手は、焦りや不安から「原因」を探し、その「原因」に責任を逃れることで、これからどうすべきか、何ができるかという、前向きな考えをしにくくなっていたのではと思います。

 これは私にも言えることで、コンディションが上がらない「原因」探しに目が行き過ぎて、その選手が目指すことがしっかり見えていなかったのだと感じました。

 自分の仕事は自分の責任の下にあることを忘れないように、今回の経験を活かしたいと思います。

----------------------------------------------------------------------

カラダのメンテ

住所:長野県松本市蟻ケ崎4-9-5 MKビル2F東

----------------------------------------------------------------------

NEW

VIEW MORE

CATEGORY

ARCHIVE

TAG