冬季競技ナショナルチーム帯同記録 2021-2022シーズン(9)
今回の合宿帯同ではチームの2日間オフ日を挟みました。
オフ日は比較的スケジュールに余裕を持って選手へのケア対応が可能です。
今回は普段だと手を入れないポイント(時間的、リスク的に手を入れないポイント)に対してアプローチしてみました。
なぜ今回のタイミングで、そういったアプローチをしたかを普段のケアで気をつけていることを踏まえて書いてみたいと思います。
選手のケアで気をつけていること
トレーニングをするアスリートのケアにおいて重要なことは、いかに良いコンディションでトレーニングができるか。ということと思います。
つまりトレーニングに向けてどうパフォーマンス発揮をサポートしていくかがケアのポイントになると思っています。
そうなると、普段から選手やコーチ・スタッフとコミュニケーションを取り、選手として、チームとしてどう強化していくかに触れておく必要があります。
また、特に選手とのコミュニケーションにおいて、一貫性のあるケアの方針や方法を示すことは重要です。私のケアに一貫性がないとコミュニケーションにならないためです。
たとえば、好きな食べ物の話をしたいのに、食べ物に対して一貫性のある共通認識を作っておかないとコミュニケーションが円滑に進みません。
一人は食材の話、一人はお菓子の話、一人は和食の話・・・好きな食べ物(スイーツのなかで)とある程度の話題の縛りがあると良いという感じです。
そのようなイメージで、ケアに関する共通理解を作っておくが必要と思います。
選手のケアで起こりうるリスク
普段と違うことをするのは大きなリスクになり得ます。一方で、選手の身体は毎回同じ状況ではないため、そこに対応するためには違いも必要と思います。
具体的なリスクとは、たとえば手を入れすぎて必要以上に筋の緩みが出た場合です。そうなると力が入りにくくなったり、バランスを取りにくくなったりしてしまいます。
そのようなコンディションになるとトレーニングがうまくいくようなサポートとは言えなくなります。
ですので、通常は身体の変化に対して小さなリスクとなる範囲でアプローチに変化をつけて対応したり、事前にトレーナー同士で試してから実用化したりします。
普段のケア方針・方法に一貫性をもたせておくと、そういった変化をつける際の物差しとしても機能するため、リスク管理としても重要です。
今回は2日間猶予があるため、オフ後の練習への影響が少ないこと。
普段手を入れないポイントはその後の身体の反応を予測しにくいが、そういった反応への対応まで含めて選手にかける時間が作れること。
など条件が整ったと感じ、アプローチに至りました。
また、試合一ヶ月前というタイミングも重要でした。これ以上試合に近づくと、そういった普段との違いも選手にとってはストレスになりえます。
今は、試合に向けてコンディションをどう作っていくかという時期ですので、今のトレーニングに合ったケア方法を探ることは重要で、試合に向けたコンディション作りとして有益な情報になる可能性があります。
最終的に力を発揮するのは選手です。私の役割は選手がそうできるように、自分のできる支援をし続けることです。
自分が今できることを考えて、自分のために自分が納得できる支援を続けたいと思います。
カラダのメンテ
住所:長野県松本市蟻ケ崎4-9-5 MKビル2F東
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